ブログ文芸新世紀

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質問【年長者の登場人物をどう描いたらいいのかわかりません】

――質問です。
おっさんとか爺さんとか、年長の登場人物をどう描いたらいいかわかりません。
いえ、剥げ頭とかデカ腹といった見かけじゃなく、精神構造が推し測れないという意味で。
ほんと。あいつらの内面ってどうなってるのか見当つかないや。
だって自分、年少者なんだもん。


――回答です。
自分もそうでした。
こういうのって実際に年をくわないと、感覚としてわかりませんよね。
いや。
身も蓋もないことを言うようですが、年長者の内実はあなたとまったく変わりません。
もちろん見かけは老けてるし、社会的な立ち居振る舞いなど多くの面で若者と異なりはするでしょう。
でも所詮、それだけのこと。
大人が少年少女から進化もしくは劣化した、別種の生き物ということはぜんぜんないのです。

ぶっちゃけ、大人とは子供が成長したものだと思ったら大間違い。
子供に見られないよう、大人の皮のかぶり方を体得しただけの存在にほかなりません。
(これが出来ないのは、よほどダメな人か奇跡的に真正直な人かのどちらか。いずれも世の中では爪弾きにされるので、みんな、大人に見せられる皮のかぶり方を学ぶのに必死となるのです)

それこそが偽らざるところ。ほとんどの大人は、見栄も、甘えも、我がままも、妬みも、狡さも、悪戯でスケベなところも、ようは内面のほとんどが子供時代とすこしも変わらないと心得てください。
では。なぜ多くの大人が若者の目には汚れた存在に映るかといえば。
若い人が、無意識にも感じる自身の認めたくないマイナス要素を、こんな風にはなりたくない姿をした大人に投影して見てしまうからなんですね~。
若者が大人社会から見いだす醜さって自分たち自身の本性なのですよ、あなた。
(いかんな。ノーベル賞級の真理を語ってしまった)

しかるわけで。
くれぐれも、大人は若者とは別人種だとか、逆に大人を買いかぶったり大人はこうあるべきとの思い込みによる、一面的な描き方はしませんように。
大人になって読み返せば、きっと恥ずかしくなると思います。


追記
いや、してもいいですよ。結局のところ、あなたが女の子でないのに上手に女の子を描いたり、外国人でもないのに外国人をそれらしく描けるというなら、年少者の身で年長者を描いたって何ら問題ないはずなので。

 

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(文芸新世紀)
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